枯れゆくからこそ美しく見えるということ

花は枯れゆくからこそ美しい。であったか、正確には忘れてしまったが、

こんな言葉を始めに言い放ったのは誰だったのだろう。

 

日本人の心の奥底には、

うつくしいものは諸行無常であり、一時的なものである

という共通した美学があるような気がする。

 

だからこそ、人はドライフラワーでもなく、プリザーブドフラワーでもなく、生花に感銘を受けるのであり、美しいという感情を抱くのだろう。

 

永遠に続くことはないからこそ、恋愛というものはキラキラと輝きを帯び、

永遠に続くことはないからこそ、終わりが見え隠れすると不安になる。

 

そんなことを考えていた、じっとり暑い夜なのでした。